昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

母の日の手紙


5月6日の金曜日、昇平が学校から母の日の手紙を持ち帰ってきた。
手紙・・・というより、カードに近い。二つ折りにした色画用紙の表に母の絵が描いてあり、中にはメッセージと昇平の写真がある。国語の授業の中で、皆で制作したらしい。
上の写真が表紙に描かれた母の絵なのだが、見てお分かりの通り、「首」があって「耳」もあるのだ! 私はこれを見てびっくり。つい最近まで「耳なし首なし」人間の絵ばかり描いていた昇平なのに・・・。
旦那にこれを見せたら「よく似ている!」と大受けだった。そう。私は最近本当にこんな髪型にして、頭には花柄のハンカチをヘアバンド代わりに巻いているのだ。輪郭の感じも、いい線いっていると思う。
本当に、いつの間にこんなに詳しく観察できるようになったんだろう。「子どもはある日突然、発達の階段を上に登っているんですね」とはドウ子先生のことばだけれど、本当にその通りだと思った。

ちなみに、中のメッセージはこんな内容だった。


「お母さんへ

いつもおいしい たけのこと ねぎと にくのソテーをつくってくれてありがとう。
あとはねる時にお母さんがつくってくれた話をしてくれて本当にありがとうございました。
びょうきにならないようがんばってね。   昇平より」


最初に書いてあるソテーの内容がいやにリアルなのは、この日の朝食のメニューだったから。昇平の好物だけで作ってやったのだ。最初、昇平は「いつもおいしいごはんをつくってくれてありがとう」と手紙に書こうとしたのだが、途中で思い直して「たけのこと ねぎと 肉の・・・」に直したらしい。きっと、朝食を思い出して、『また食べたいな』と考えたんだろうなぁ。

寝る時の「お母さんの作ってくれた話」というのは、HPでも公開している『フルートの冒険』のこと。この時ちょうど3話目の「謎の海の戦い」の物語を語り終えたところだったのだ。それを手紙に書かれてちょっと照れくさかったけれど、でも、ものすごく嬉しかった。
世の中には自分で作ったお話を子どもに聞かせるお母さんも大勢いると思うけれど、私のように一大冒険譚を語り聞かせる母親は、どのくらいいるんだろう。ああ、でもあの『ハリー・ポッター』だって、最初は自分の子どもたちに聞かせるためにお母さんが作った物語だったんだよね。まあ、こんな長編を作って語り聞かせる親は、そうはいないかもしれないけれど、でも、どんなに短いお話でも、どんなにつたない物語でも、その子のためだけに親が作って聞かせる物語は、その子にとって特別なお話なんじゃないかな・・・なんて考えた。

「びょうきにならないように」というのも、初めて見た文章だった。今まで、こんなことを昇平が言ったり書いたりしたことはなかったと思う。やっぱり、おばーちゃんが病気で半年間も入院していたから、健康のありがたさや病気にならないようにと願う心が、自然に理解できたのかもしれないな。

手紙はB5版のノートより一回り小さいくらいのサイズだけれど、昇平自身の大きな成長を、目一杯見せてくれていた。母にとって、これ以上素晴らしいプレゼントはない。
ありがとう、昇平。本当に嬉しい母の日だったよ。

上の写真の「母の絵」を昇平美術館にも収めました。
少し大きなサイズでご覧になれますので、よろしかったら、こちらもどうぞ。
   ↓
http://homepage3.nifty.com/asakuratown/bijutsu/hahanoe3.htm

[05/05/10(火) 14:10] 学校 日常

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